高所得家庭の子で、塾に毎日来ても学力が伸びない子はいる

 

一般的に、お金持ちの家は子供の教育費にお金を多くかけることができるので、学力が高く、良い大学へ進むことができると考えられています。また、東大合格者の親の年収が、一般家庭の年収平均よりかなり高いことが有名で、それが広く知られた世の中ではやっぱり教育はお金が必要であるという「間違った常識」が浸透しています。

私の塾にもときどきお医者さんの子供や、社長さんのお子さんなど、高所得であるとわかる家庭の子供たちがやってきます。個別指導を中心に運営している塾ですので、1対1授業が選択でき、そして時間も無制限に増やすことができます。当然、裕福な家庭の子供は、契約する授業数も多く、必要なときに、親が必要と思うだけ塾を利用する傾向にあります。また、英会話や習い事を掛け持ちしているケースも多く、毎日のように、塾や習い事が普通の子も多くいます。

しかし、その子たちを見て感じるのですが、塾にたくさん通っているからといって、学力がぐんぐん伸びていくわけではありません。もちろん「頭がいいな」と感じることもありますが、小さい頃から塾に通っているからそうだというわけではありません。あくまでも地頭を感じるだけで、それは他の一般的な家庭の生徒も同じです。

ただ、これだけたくさん塾に来ているから学力がある程度維持できているのだなと思うことはあります。しかし、塾のおかげで維持できているなと感じる程度の子供は、高校ぐらいから限界が来て、偏差値が落ちていくことがよくあります。勉強についていけなくなるのです。これも地頭の影響でしょう。

 

では、なぜ、親の年収と、学力、学歴に相関関係ができるのでしょうか?

 

スポンサーリンク

高所得家庭の子はなぜ成績が良く、良い大学へ進むことができるのか?

まずは、親の年収と子供の学歴の関係は、相関関係であって、因果関係ではない、

つまり、高所得が原因で子供の学力が高いわけではなく、子供の学力が高い場合、高収入の家庭が多かったという話なのです。

ここが大切です。

では、なぜ、高収入の家庭の子は学力が高い傾向にあるのでしょうか?以下にその要因を挙げてみます。

  • 母親が専業主婦もしくは家庭にいることが多く、親と接する時間が長い
  • 栄養バランスが良く育てられている(ファーストフードなどに偏らない)
  • 家庭の雰囲気に余裕がある。
  • 旅行、遊び、課外体験などで刺激を受ける機会が多い
  • 塾に通うことで学習習慣をつけやすい
  • 運動できる習い事を適度に取り入れることができる(水泳やテニスなど)
  • 規則正しい生活が習慣にできており礼儀正しい(姿勢が良い)
  • 親の意識が高い、または祖父母の意識も高い
  • 私立小中高への進学に抵抗が少ないのでエスカレーター式の進学コースに乗りやすい

などがあげられます。

例えば、子供に学習習慣をつけさせるときに、母親がそばにいて学習を手伝ってくれることは、小学生にとって大きな武器になります。それが、毎日、時間的に余裕のある母親であれば言うことありません。共働きの家庭に比べれば学習量が増えて当然です。

また、毎日規則正しく生活すること、礼儀正しいこと、姿勢を良くすることは、学力に関係がないように思いますが、子供の心を健康に保つ上で非常に重要です。また、自制心や誠実さを育てることは、学力向上に間違いなくつながります。

そして、もうひとつ重要なことがあります。

例えば医者は高所得な職業の代表的なものの一つですが、医者になる人は、受験競争の勝ち組にいた人たちです。弁護士や国家公務員もそうでしょう。もし、両親ともに高学歴であれば、遺伝的に能力が高い子が生まれる確率が上がるのは当然のことです。テレビなどのメディアでは大きく取り上げませんが、おそらく、子供の学力との相関関係には、

高収入家庭=高学歴=能力が高い遺伝子

の関係はあるでしょう。しかし、断っておきますが、実際に子供と接している私の感想では、必ずしもそうではないときがありますので一方的な決めつけは危険です。それを証拠に兄弟でも地頭に差があることはよくあることです。

 

 

低所得でも学力を高い子供を育てる方法

先に過去記事の紹介をしましたが、低所得(300万以下)の家庭の子でも一定数、東大入学を果たしています。つまり、学力をつけることにお金は必要ありません。

大切なことは以下の三つです。

お金をかけず子に学力をつけるポイント

自制心(自己をコントロールする能力)と自尊心を育てる
周囲に流されず、高い志を持つように育てる
グリット(やり抜く力)とレジリエンス(復活する力)を鍛える
このポイントに勉強させるということは出てきません。あくまでも内面を育てる、鍛えることが最も学力をつける上で大切なことになります。
当サイトでは、ときどき、この「非認知能力」についても触れてきましたが、昔で言う、根性論みたいなことが、最新の心理学や教育学では重要であることがわかってきているようです。
また、朝食を始めとする食事の重要性、睡眠の重要性、運動の重要性も科学的に証明されてきています。それらを参考に、また、私の経験上、効果があったものも含めて下記にまとめたいと思います。参考にしていただければ幸いです。

「まずできることから」やりたい子供の学力のための習慣

 

  • 規則的な生活を心がける(起こさないと起きないようではダメ)
  • 睡眠時間をしっかり確保する(年齢により異なるが7〜9時間)
  • 毎日20〜30分程度、適度な有酸素運動の時間(ジョギングなど)をとる
  • 朝食をとることはもちろん栄養バランスを考えた食事を十分にとる
  • リビングで一緒に親と学習を進める時間を1日15分程度でも毎日決まった時間にとる(親は仕事や雑務でも良い)
  • 小学校から中1くらいまでは、日々の学校の宿題がしっかり終わっているかを親がチェックし、テスト前日は一緒にテスト勉強することが理想(数分でもいいのです)
  • テストの点数ではなく、できなかったことができているようになった部分を見つけて褒めてあげる
  • 自分で決めた短期目標を達成することを習慣づける

などです。

簡単なようで、継続することは難しいかもしれません。しかし、継続出来たら目に見えない大きな効果があります。当たり前のことばかりかもしれませんが、やはりそれが最も大切なことではないでしょうか。これができれば、自然と日々の生活へ充実感が生まれ、向上心が芽生えるはずです。

 

学力が高い、成績が良い子供たちは、学校の授業が充実していて、教わったことをその場で身につけていきます。それができていれば、塾や家庭学習などの効果も少ない時間で大きく出せます。まずは、学校での勉強を充実させること。それがとても大切です。上記の習慣は、全て学校の勉強を充実させることに効果があります。

順調に学力をつけていくには、塾や家庭学習にこだわるより、学校の授業に集中して学習内容をしっかりマスターしていくこと、そして各テスト前の準備を自分でしっかり行う。それに集中することが成績の良い人のとっている方法です。これは中高一貫校でなくても大丈夫です。一般の公立中学、公立高校普通科のスケジュールで問題ありません。そして、これに、お金はかかりません。学校の教科書と問題集、それにほんの数冊の自分に合った問題集があれば十分です。

親の年収より、親の「やり抜く力」や生活への姿勢、それが、子どもにも大きく影響するように思います。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう