塾に高いお金を払っても成績が下がる本当の理由とその対策

親は成績が上がって当たり前だと思っている

塾に高いお金をかけ、必死で勉強させているにも関わらず、「成績が下がる 」と感じたり、「成績がまったく上がらない」と感じる親たちがたくさんいます。私の塾にもいます。こちらがどんなに頑張っても成績が上がらない生徒。不満でやめていく保護者の方も0にすることはできません。

それが現実です。おそらく、全ての生徒の成績を順調に上げている塾などないとかなりの自信を持って言えます。(言い訳しているようで申し訳ないですが)

私たち塾業者、教育関連業者は、「成績が上がる」ことを売りにして、広告を行い、生徒を集め収益を得ています。ですから、世間一般的に、親たちは、「成績が下がる」「成績が上がらない」場合、どうしても、通っている塾や教材に、不信感を抱きます。

もっと良い塾がないか、良い教材はないか、良い方法がないかを模索します。それ自体、悪いことではないと思いますが、実は、的外れであることがほとんどです。では、なぜ、塾に通っているにも関わらず、「成績が下がる」のでしょう?

 

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覚えたこと、理解したことを忘れてしまう子供たち

よく、子供を観察してみてください。塾でしたことを、「10」としましょう。成績が上がらない生徒は、そのしたことの「1~3」程度しか頭に残っていません。次の週には「0」になってしまうこともしばしば。

では、それを回避するために、説明時間を増やし、復習回数を増やし、丁寧にその教科の基礎を覚えさせたとしましょう。しかし、そのような子供は、知識を定着させる力が十分ではないため、問題が、授業直後にはできるようになったように「見える」が、本質を理解できないため、やはり、ある程度の期間がたつとできなくなってしまいます。

また、次から次に進む、学校の速度にも大きな問題があります。まだ、十分に演習が必要な場合でも次の単元にどんどん進みます。そして塾は次のテスト対策をしなければなりません。借金をしたまま、次の新しい車を買うようなもので、その借金をだんだん返せなくなっていきます。それどころか、できていた部分も人間忘れるわけですから、いくら次の定期テストに頑張ってもそのあとの実力テストでは散々な結果になります。

前の単元の知識があやふやでは、土台がフラフラな積み木と一緒で、受験前にそのフラフラが倒れてしまうのです。このような状態では、決して成績が上がることはありません。

して、あるとき親は愕然とします。「過去の単元、ぜんぜんできていない。。。。」「何を今までやっていたの!!!」「塾では何も勉強していないの?!!」

 

対策は、親が子供の状況を理解して知識を積み重ねる

塾に通っていても成績がさがっていく、もしくは上がらない子供を見たとき、ほとんどの親は次のような考え方です。

「もっと良い塾なら勉強にやる気にさせてくれる」

「塾の授業時間を増やせば大丈夫かも」

「もっと家でも勉強させれば、成績は上がるはず」

これが、100%間違いというわけではありません。しかし、勉強不足は、努力する力も個々が持っている能力で、外部的要因で、そう簡単に変わるものではありません。塾を変えてもそう劇的に変わるものではありません。

そして、能力には大きな個人差があり、また、成長速度にも個人差があります。その能力次第では、いくら勉強しても「成績が下がる」「成績が上がらない」生徒はたくさんいるのです。

では、このような状況に陥った場合、どのように対処すれば良いのか?

それは、できるようになった部分を「認め」「褒める」ことです。そしてそれが積み重なっていることを確認することです。成績は相対評価でしかありません。周囲ができる量、質で成績が決まります。たとえ、その子にとっては、大きな前進、努力があったにしても、それが、周囲のできることから比べれば「小さい」ことであれば、成績は下がります。

成績はあまり気にせず、できることを、増やしていけばいいのです。学校の速度についていけない場合はできる基本部分だけでも押さえて、できるようになったことを忘れない努力を家庭でしましょう。塾で解いた、解説してもらった全く同じ問題でいいので解いてみて覚えているか確認をしましょう。

知識を忘れそうな頃に(3日後から1週間程度以内)もう一度解くことをやり抜くことができれば劇的に変わるはずです。なかなかそこをやる抜くことができる人はいませんが、強く向上心を持つことができたらできるはずです。知識が定着しているか、そこを確認することが一番大切なことです。

点数や偏差値が志望校に届かなくても、あせらず、「できる部分を増やし、それを認めること」を続けましょう。それを、続け、無理のない進路選択を続ければ、必ず道は開けます。

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