小学生にぜひ身につけたい!「やり抜く力」

勉強に対してはもちろん、何に対しても「やる気」「やり抜く力」を持って、物事に取り組むことは「人生のすべてを決める!!」と言っても過言ではありません。少々持って生まれた能力がなくても、算数が小さいころから苦手でも、目標に向かって、努力し、やる気を持続させ、本気で「やり抜く」ことができる人は強い

 

これは、勉強に限ったことではなく、大人も含めてすべての人に必要な力であることは疑いようのない事実です。どうにか、子供たちに「やる気」を持って何事にも取り組んでもらいたい。これは、親としての切なる願いです。

スポンサーリンク

子供たちにやる気を出させるために必要なことは二つ

子供たちにやる気をつけるにはどのようにしたらよいのか?勉強に対して前向きに、そして、夢や希望を捨てずに成長するにはどのようにすればよいのか?キーワードはたった二つです。

やる気の大敵である「学習性無力感」を避ける

学習性無力感とは、心理学の用語で、以下のような実験から導き出されたものです。

セリグマン, M. E. P.が1967年に行った実験が有名ですが、この実験ではイヌに対して、どうやっても回避できない(統制不能の)電気刺激を与え続けるというものでした。

イヌは電気ショックをいくら避けようとしても避けられない状況(A)下に置かれ、この状態が続くと「あきらめ」の感覚が生じてきて、電気ショックが来てももはや回避行動をとらず、いつまでも床にうずくまったままになってしまいます。

その後、実験状況が変わって電気ショックを回避できる状況(B)になっても、イヌは前と同じようにうずくまって電気ショックから逃れようとしないことが多かったのです。

その一方、統制不能の状況に置かれたことのないイヌを上記の実験状況(B)に置いてみると、こちらのイヌはいきなりあきらめてしまうことは無く、できるだけ回避行動を取ろうとしました。

セリグマンはこの結果について、電気ショックから逃れられず、自力で状況を変えられないことが続いた場合、どうせ次も何をやってもダメだろうということを「学習」したのだと考え、これを学習性無力感と呼びました。

これは、当サイトの下記記事でも紹介しています。

これを子供たちに置き換えてみましょう。勉強が苦手でやる気がわきあがらない子供に対して考えてみてください。毎日、毎日、わからないことをやらされ続ける、嫌なことをやらされ続けると、これは、実験の「電気ショック」に置き換えることができると思います。

最初は、なんとかわかろうとあがいても、(小学低~中学年のころは、学校の授業を聞いていたのでは?)また、次の日にわからないことが出てくる。わからないことを聞き続ける50分間は苦痛の連続毎日毎日。。。。頑張って解いても悪い点数が続く、そんこともできないのかと親に言われる。

「わからない」とSOSを出しても、「教科書を読みなさい」「覚えればできるじゃない」「学校の授業を聞きなさい。塾の先生に聞きなさい」子供たちにとって、逃げ場がなくなっていきます。つまり「電気ショック」から何をやっても逃げらないのです。

大人から見れば、逃げ道があるように見えます。人に聞いたり、頑張って勉強すればと安易に考えます。しかし、子供自身から見ると、理解できない問題を解かされ続けることからの逃げ道は、「ない」のです。あがいても、脱出できない苦しい日々、

自分を守る手段は一つ「勉強ができるようになりたい」という向上心を失くしてしまうことです。言われたことだけやっておこう。そうすれば、上手くやりすごせる。わかる問題だけ解けばよいのだ。考えてもわからない問題を考えても無駄だ。だから、最初から考えなければいい。。。どうせ、わからないのだから。。。。まさしく、学習性無力感で、いっぱいの状態になります。

ところが親たちは、この心理構造が理解できません。

もしくは、わかっていても、塾に入ればなんとかなる とか もっと勉強すればなんとかなると思ってしまいます。そして、苦手教科克服の名の元に中学受験合格の名の元に世間体の名の元に、さらに「電気ショック」を与え続け、どんどん学習性無力感で溢れる子供たちを世に送り出していきます。

「なんでこの子はこんなにやる気がないのかしら?」そう思ったころにはもう手遅れだったりします。もし、この学習性無力感に心当たりのあるご家庭は、今すぐ「電気ショック」を取り除き、「電気ショック」をとめる方法を子供に教えてあげてください。

ただし、間違えないでください「電気ショック」を取り除く方法は、「もっと勉強すること」では、絶対にありません。「電気ショック」そのものが親の発言なのですから、これからは親が子供との接し方を変えるしか、子供たちに自信とやる気を回復させる方法はありません。そして、自発的に、子供がやる気や危機感を持って、勉強に取り組む日がくるのを「信頼して」待つことが最善策です

まずは、「勉強しなさい」ということを感情に任せて言ってしまうことをやめましょう。そして、テストの点数を見て怒るのをやめましょう。わからない問題を、どうやればできるようになるか、一緒に考えましょう。

好き嫌い、得意不得意を見極めて、得意な方に投資する

どうしても忘れがちですが、学校の成績は、持って生まれた能力と性格に大きく影響を受けます。

スパルタで、勉強の缶詰状態の環境を作ったとしも、その伸び幅はたかがしれています。上記にも書いたように、学習性無力感のような精神的に問題を抱えてしまったり、その後の勉強人生にマイナスになるリスクの方が圧倒的に高いです。

つまり、「いかに勉強をさせるか」という考え方ではなく、「いかに持って生まれた能力を最大限に引き出すか」を考えることが、将来に渡って勉強能力を上げる最短の方法であると思います。そして、持って生まれた能力を最大限に引き出すには「自発的なやる気をいかに引き出す」かで、今後の進路や得られる成果が変わってきます。

いくらお金をかけても学習能力が大きく変わるわけではないのですから、塾費に大きなお金をかけるより、子供が「やる気」を育む、「やり抜く力」を育むことに投資をするほうがはるかに上です。どのようなことに投資をすべきか?答えは一つです。

子供が自らやりたいと思うことを「極める」ことに投資をするのです。

それはなぜか?子供が好きなことは、(特に小学生や中学生)その分野に才能が他よりも優れていることが多いからです。子供の好きな分野にこそ、その子の才能が現れているはずです。人間、苦手なことが好きになったり、やり続けることができることはほとんどないはずです。

得意なこと、好きなことそこを伸ばすこと、そして壁を乗り越えると、必ず精神力が付き、他の苦手な分野にまで波及します。まさに、「やり抜く力」が付き、「やる気」が本物になるのです。好きなこと、得意なことは子供たちによって違います。中学受験の勉強かもしれません。それであれば親は万々歳でしようが。(勉強が好きである子もたくさんいます。特に教科によって)歌や踊りで、アイドルになりたいことかもしれません。野球やサッカーなどのスポーツかもしれません。性格の良さや、友達付き合いの広さかもしれません。

それが、親の理想とは違う分野であったとしても、その才能を認め、その部分に精一杯力を注ぐ環境を整備してやることで、必ず、「やる気」「やり抜く力」が育っていくはずです。もちろん、その分野に関しては、厳しく叱らることもきっとプラスになるでしょう。簡単にあきらめてもいけません。勉強はそのあとでも、「やる気」が育っていれば、本人の持っている力を発揮することは必ずできます。

「やり抜く力」が育てば、勉強や苦手な事にもいい影響が出る!

勉強でも中学校にもなれば、教科を絞って取り組んでも良いと思います。高校ではなおさらです。社会や理科、国語でも好きな教科に絞って、徹底的に自信をつけてあげるのです。テストで出ないような知識もつけて、人に自慢できるほどになれば、他の教科にも必ず興味を持ち、自発的に取り組み始めるでしょう。なぜなら、好きな教科を極めようと思えば、またどうしても行きたい学校ができれば、他の教科の知識も必要となるからです。それまで、他の教科の点数には目をつむり、あたたかく見守りましょう。

学習性無力感から子供たちを守る。そして、得意なことを伸ばすことに投資する

子供たちに愛情を持って接すれば、きっと、何に対しても「やる気」を失わず、「やり抜く力」を持って、物事に熱心に取り組み、道を切り開いていくことのできる頼もしい子供が育つことでしょう。

親にも必要なやり抜く力「GRIT(グリット)」

子供を育てる上だけでなく、親自身にとっても必要な「やり抜く力」、全ての人にとって、人生を好転させるきっかけにすることができます。心理学、教育学の分野で、どのようにすればこの「GRIT(グリット)」と呼ばれる「やり抜く力」を付けることができるのかの研究が進んでいるようです。

冒頭で紹介した記事にあるアンジェラ ダックワース氏の他にも著者が発売されています。興味のある方は一度読んでみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう