全く勉強しない子供に深く悩む親たち

当ブログに以下のような相談を頂きました。

こんにちは。娘2人のことで相談です。
中学1年の娘は、成績が異常に悪いです。
ほとんど「1」「2」で「3」が少しです。提出物をださなかったことも原因のようですが、
テストでの点数が取れません。
勉強しないからです。
勉強がわからないから勉強の仕方がわからないから勉強しないのとできないからやる気もないのだと思います。
夏休み前に成績をもらってびっくりして塾に入れました。
夏休みは毎日のように塾に行かせました。
しかし、塾長とうまくいかず辞めてしまいました。
その後、別の塾にも行ったのですが、本人が納得できずに行っていません。
今は、ネットで見つけたものをやっていますが、
本人のやる気がついていかないのでテキストをやることができずにいます。
毎日、スマホばかりしています。
(中略)
また、高校2年の娘のことです。
大学受験を希望していますが、この子も勉強ができませんし、やる気もない子です。
どうしたらよいでしょうか?よろしくお願いいたします。

切実なお悩みで、親としてはどうしたらいいか。。。
心中、苦しさが伝わり、こちらまで苦しくなってしまいます。。。。

私の塾にも似たようなお悩みがあり、相談の電話がかかってきます。

中には、涙を流しなら、苦しんでいるお母さん方も少なからずいます。

実は、成績が平均以上がとれず、しかも勉強に対してやる気がない生徒は
私の塾では「多数派」です。

コツコツと言われたことを頑張るのに、平均点以上をとれない生徒もたくさんいます。

世の中には、本当にたくさんの方が同じような悩みをお持ちだと思います。

これらの生徒の成績、そして学力を上げていくことは、

長年指導をしていても、毎日のように「難しさ」を感じます。

そして、塾での学習指導の限界を感じています。

スポンサーリンク

なぜ簡単に勉強するようにならないのか

その理由はだいたい下記の5つにあてはまります。

①子供の成績の半分は遺伝で決まる(参考記事 子供の成績は遺伝で決まる!?

②学校は一定の速度で子供の理解度にかかわらず進み続ける(能力差はほぼ無視)

③親の仕事が忙しく、家庭での学習環境が整わない
(親が丁寧に教えたり、一緒になって勉強できない環境がある)

④無理やり「やりたくない勉強」をやらされ続け「学習性無力感」の状態におちいる
(学習性無力感についての記事 勉強にやる気がない子供たちの真の理由

⑤自制心と好奇心などの非認知能力(性格力)が育っていない

ここで

シンプルに考えてみましょう。

小、中学生の子供たちが勉強に対して

「やる気」がなく、家で自ら勉強しないのは、

「面白くない」「理解できない」からです。

勉強ができる子は、勉強はいやいやといいながら「能力」があるので
自力で学習内容を理解し、感動したり、達成感や点数をとる面白みを感じることができます。

勉強が苦手な子は、毎回の授業がただの苦痛です。

面白みを感じ取ることができません。

学校の先生が言っていることで、わからないことがあっても、わからないことだらけで
ポイントを絞って人に聞くこともできません。
教科書を読み、自力で理解する力がありませんから(もしくは理解することをあきらめている)
勉強が嫌いになる一方です。

そこに、「勉強しなさい」という言葉をかけたらどうなるでしょう?

「どうしようも理解できない」ので

「勉強するフリだけしておこう」もしくは「できる箇所だけしておこう」

となります。
そして、前述のまさしく学習性の無力感に陥ってしまいます。

このように
勉強や、知識を覚えることから逃げることが習慣化してしまった子供たちを救うことはたいへんです。

「勉強しないから」はとんでもなく大きな間違い

では、どうすればよいのでしょうか。

ご相談内容では

成績が悪いのは、「勉強しないからです」

とありましたが、

ここに大きな間違いがあるのです。

勉強できないのは、宿題しないのは

「できない」「する能力を持ち合わせていない」からです。

もう一度言います。

勉強しない、宿題をしない、学校の授業を聞かない、親の言うことを聞かないのは、

「能力がない」のです。

ショックですか? ショックを受ける必要はありません。

言い方を変えると、

「勉強に向いていないのです」

世の中には、運動が苦手、歌が苦手、人見知り、背が高い低い、太っている痩せている人いろいろな人がいて世の中です。

勉強ができないのもただの個性だと捉えてください。

勉強ができないと「困る」と言う「幻想」が世の中にははびこっています。

親は、その世の中の、間違った物の見方から子供を守る壁になってもらいたい。

できなくても「もっともだ」と子供に合わせて考える努力をしてみましょう。

どうすれば良いのか

親が勉強なんてしなくていいと言ってやる

わからない授業内容に何時間もつきあわされて帰ってくる子供たちです。
まずは、家では「勉強」する量は最小限に抑えます。

計算方法だけは、単語だけは、など絞りに絞って、宿題もできる部分だけでいいです。

難しい提出物は答えを写したって仕方がありません。
学校の先生にばれないように「楽」しましょう。
だって、無理やりやったって、理解できなければ逆効果です。(無力感がさらに増します)

あまりにもテストの点数がとれなくても、
成績に目をつむります(たいへん辛いとは思いますが子供たちの将来のためです)
怒らない、感情的にならない。いっそのこと興味を持たない。

ここで、勉強ができる子と比べてはだめです。
なぜなら、勉強ができる彼ら、彼女らは、「勉強が面白い」と感じるのだから勉強して当たり前です。
相性がいいのです。楽しいのです。

成績を上げるためには努力が必要という考え方を変えなければいけません。

努力の結果は、個人の能力の差に大きく影響されます。

つまり、勉強が苦手な子にとっては、日々のハードルが高すぎるのです。
勉強ができる子や、大人からは想像しがたいかもしれませんが。。。

まずはハードルを低くして、
毎日少しずつ前進するしかないのです。

成績が悪かった子供たちが、成績が上がる理由の本質は、
勉強に「面白み」や「やりがい」を感じだしたときだけです。

そのような状況を作るために、

まずは、

無理やりではなく、苦痛ではなく、できる部分(わかった部分)を増やすことを習慣にしていなければならないのです。

学校は「敵」と同じ!

そのとき、周囲との比較である学校の成績、先生の評価
自分の能力と関係なく進む学校授業は、

勉強が苦手な子にとっては、
勉強へのやる気をなくす=「敵」ということになります。

親はその「敵」から子供を守ってあげてほしいのです。

そんなことを言っても
毎日、自分から少しくらい勉強して、平均くらいはとってほしい。
と親たちは子供を塾に行かせます。

しかし、
その塾での授業が理解できなければ、子供たちは余計にストレスをためてしまいます。
また、
成績が上がらないからと言って、塾にクレームを言ったり、塾の時間数を増やしても
子供たちは苦しむだけです。

成績よりも「できる部分」が増えていれば(計算方法はマスターしている、英単語を覚えている量が少ないけれども増えているなど)よしとするべきでしょう。

家で、親が満足するほど家庭学習を進めている子供たちはまずいません。

これは成績が良くても悪くてもです。

ほとんどの親は、「もっと勉強にやる気なれば、うちの子は成績が上がる」
と思っています。

勉強をさせたい気持ちはわかりますが、無理やり「勉強は大切だ。やらなければならない」と言っても子供は自ら勉強するようにはなりません。

もっと、自分から考えたり、勉強すればいいことがある、面白い、達成感があるという小さな経験の積み重ねをいかにさせるかを考えることが親の本来の仕事です。

上手くいかなくて当たり前ですから、少しずつ始めましょう。

「勉強は大っ嫌い」、「考えずに逃げる」ようなことが習慣化しないよう防ぐ努力をしましょう。

目の輝きを取り戻す

子供の目がもっとも輝くことを見つけます。

習い事、部活動、もしくは趣味、友達との遊びなど

そのことに家での時間は費やしましょう。
ただ、何事にも自分から一生懸命に取り組むことが大前提です。途中で投げ出すこともよくありません。

それが、大人になったときにも続けることができる趣味になるといいですね。
(ゲームやスマホなど依存性のあるものには、守れる程度の一定の制限を必ず約束させましょう)

高校生のお子さんだと、興味のあるアルバイトに就くこともとてもいいと思います(禁止している学校もありますが)

性格力を鍛える

これらはすべて非認知能力(性格力)を鍛えることに効果があります。

いわゆる社会に出て、生き抜いていく知恵や技術は、学校の勉強では身に付きません。中、高の今のうちに鍛えておかないといけない能力です。

勉強ができて、大人社会で活躍できない人がたくさんいるのはこの能力を「なおざり」にしているからです。

非認知能力が順調に鍛えられ、成長してきたら、

子供自ら、

「勉強も少しはしないと。。。このままでは周りについていけないな」
と思ったとき、

塾でも行く?

と誘えばいいと思います。

少しでもやる気になったとき、親は陰ながらひそかに全力でサポートします。

それまでのがまんはたいへんでしょうけども。。。

そして、子供がやる気になったときこそお金も必要になります。
勉強に後ろ向きなときは塾費は節約して将来の教育費に貯蓄しておく方が賢いのです。

大丈夫です。中学の勉強なら、やる気になればすぐに基本はマスターできます。
また、5教科の勉強ができなくても、進学できる高校はたくさんありますし、
進学できた高校で、上位を目指す精神力があれば、その先の選択肢はたくさんあります。
そういう時代です。

 

これからは、よっぽど、この非認知能力の方が大切です。

大学なんて、難関大学に進学しない限り、どこを出たって、卒業しただけでは大差はありません。

どこを出たかより、何ができるかの時代は、もう始まっています。

 

最後に

間違っても、勉強にやる気が全くないのに、毎日塾になど行かせないでください。

勉強嫌いを育てているだけです。

親としては、
中、高生の思春期の子供たちに接する時間は、一番難しい時期かもしれません。

なんでこの子はこんなにだめなの!!

とだらだらしている子供を見て思うのではなく、

この子が人より優れている部分はどこだろう?(何か必ずあるはずです)
その部分を活かす道はないだろうか?

試行錯誤して

「性格力」を鍛えることを支える。親の仕事はこれしかないと思います。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう