数学が嫌いな人は実に多い。
英語は、比較的、学習量、暗記量を増やすことで成績は伸びていくことが多いが、
数学は、学習量を増やしたからといって、伸びないことも多い。
もちろん、ある程度学習量は必要であるのだが、
いくら問題を解いて、パターンを覚えても、ある割合以上の点数がとれない。
どんにに頑張って勉強しても、
中学では、7割~8割はなんとかとれるが、9割には届かないとか、
突然、ものすごい悪い点数をとってきたりもする。
よく数学を語る場合、
論理的思考うんぬんといった話があるが、
私は、自分の経験を通して思うことがある。
これは、単純に
「好き嫌いの問題」 が多分に影響するのではないだろうか?
そんなこといったって
他の教科も同じじゃないか という人もいるだろう。
しかし、他の教科は、暗記された知識だけで解ける問題が多い。
つまり、多少興味がない、相性が合わない問題でも、
脳の中に、知識が暗記されてさえいれば点数が伸ばせる。
しかし、数学だけはそうはいかない。
公式、問題の解き方のパターンを暗記していたとしても
問題を解くとき、その問題と、解き方のパターンを頭のなかで結びつける作業が
他の教科より、かなり複雑なのだ。
この複雑さを乗り越えるとき、
少しでも、この問題に興味を持ち、このゲームをある意味楽しむ性格でなければ、
この複雑な迷路を潜り抜けることができない。つまり、これは性格が影響する。
好きな人は、それが常にできる。常にできるから、脳はそれに合わせて能力を増していく。
ゲームが得意になっていくように。
しかし、
数学の問題を面白く感じない人は、楽しくないから、脳が働かない、思いつかない。
この差は大きい。
迷路を見たとき、つい解きたくなる人、
パズルを見たときも同じ、やりたくなる人とそうでない人がいる。
それと同じように、数学にいかに面白みを感じるか。
解けたときの達成感、感動をいかにして持続させるか。
そして、数学は、学年が進むほど創造力が要求される。そして、遊び心も必要だ。
もし、不幸にも数学嫌いになってしまった場合、
「直す」という意識ではだめだ。
数学の魅力をひとつでもふたつでも見つける。
時間をかけて、問題を味わうことができるようにならないと。