熱心で誠実な家庭教師、塾講師ほど悩んでいる

先日、当ブログに家庭教師の方から相談を受けました。

担当している生徒との家庭との関係で悩んでおられるようでした。

下記に一部抜粋します。

1年半ほど前から女の子を担当しています。勉強のやり方が分からない。定期テストの順位を大きく上げたいということでした。

点数にしては理解力もあり言われたことはやるので、とりあえず数学に絞ってものすごく反復させ、3ヶ月後のテストで80点近く取れました。

コツは掴んだだろうと思いましたが、それ以降もテスト前でも何もせず、点数が上がらない状況が続きました。親御さんはテストの度に、結果が出ない…。どうなんでしょうか…。という方で、とうとう私が日割の宿題を出して「やらせる」状況にしてしまいました。

しかし、その後もやってる割には全然上がらず。

(中略)

親御さんと、担当時にしっかり話さないといけなかったのだと今更ながら痛感しています。

親子共に「学習性無力感」というものに気付かず、私も気付かず、今結果が出ない状況を、親子に対して何と説明すれば良いでしょうか?

 

これは、本当によくある悩みで

もう10年来塾講師をしている私も、毎回どう保護者に説明して良いか考えてしまいます。

なぜ悩むのか?

 

はっきり言って、「学習性無力感」に陥る人は、持って生まれた能力が勉強にあまり向いていません。

(学習性無力感についての記事 「成績が上がらない本当の理由」最後の方)

良い言葉で言うと、「不器用」「真面目で容量が悪い」

しかし、悪い言葉で言うと、「頭が良くない」

となってしまいます。

特に、この相談者の例で、やっているにも関わらず、成績が伸びない、理解できているようで成績が伸びないと言うことは、数学的センスや自分一人で理解できる力が現時点で育っていないため、応用が効かず、今後も難易度が上がっていくほど苦労すると思われます。

まず、それを正直に言ってしまうと、本人も親も傷付き、そして、それは生徒の人生を左右しかねない言葉になってしまう可能性があります。

そして、もし、ビジネスとして家庭教師を捉えている場合は、生徒がやめてしまうきっかけにもなるでしょう。

私のような塾経営者の場合、塾の評判にも響く、センシティブな問題に発展しかねません。

このような「勉強をしても成績が上がらない生徒」と「どうしてもお金をかけてでも成績を上げたい親」の狭間で、苦悶している家庭教師、塾講師、塾経営者は多くいるのが現実です。

残念ながら

ここに特効薬はありません。

これらの生徒のやる気を本気にしたり、成績を他力で上げることは、本当に難しいことだからです。

中には運よく、成長に応じて本人が本気モードになり変わることもありますが、それは少数派です。

もし、私がこの人の立場ならどうするかを説明させて頂きます。

 

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時には非情にならなければならない塾講師

私見で申し訳ないのですが、家庭教師、個別塾講師が生徒に抱く感情は、

「恋する人に片思いしている」状態の気持ちと似ていると私は思っています。

何を言っても振り向いてもらえない。

こちらの気持ちに答えてくれることはほとんどない。

たまに見せるこちらへの気遣いに一喜一憂する。。。。。

そんな毎日です。

この恋が実る確率は、相当に低いのです。何度裏切られたことか。。。。

そんな毎日では精神が持ちません。

場合によっては、熱心に勉強を教えれば教えるほど、学習性無力感に陥ったり、解説待ち症候群になったり、子供たちを悪い方向へ導いているのではないかとさえ思い出します。

 

 

ここは、非情になって

ビジネスライクに割り切ることです。

本音では、「どうしたらいいのか?」と迷い、途方にくれていても

親には、

「このように対策しましたが、結果が出ませんでした。おそらく、教えたこと、理解したことが頭に定着していません。やったことを本人が繰り返し思い出し覚えてもらうしか点数は上がりようがありません。私の力不足で申し訳ありません。また、学校の授業難易度も上がっており、私が教える限られた時間では、学校である程度基礎知識を理解できていないとそれを伸ばして上げる時間がありません。なぜなら基礎知識の説明解説に時間を取られてしまい、実際の演習する時間がないし、宿題に出したとしても誰かがついてヒントでも出さないと、一人で有効な勉強を進めることができないからです」

と言い訳して、

情熱だけはなんとか示しましょう。

塾講師や家庭教師の生命線は、「教える熱量」です。

ここまで、言って、成績が上がらないから他の講師に頼むと言われたらそれまで。

片思い終了です。

それでも続けてくれる家庭は、大切にして、自分が信じる勉強法を懇切丁寧に解説を続けるしかありません。辛いかもしれませんが。。

不思議なもので、受験が近ずくと、本人や家庭は、やっと自分の実力に気付き、

志望校を変更したり、自分の道を見つけていくものです。

そして、たまには、結果が出ないにも関わらず、すごく感謝して下さる家庭にも出会います。

その時に、塾講師家庭教師をやってよかっと思い恋が成就するのです。

 

「学習性無力感」に陥る生徒が出るのは、

教育の構造的な問題です。

理解していないにも関わらず、新しい単元に進み、さらに難しいことをさせることが原因で、

一家庭教師が学校のシステム自体を否定し、それを親に説得して、独自のやり方で子供に教育を施すことは、不可能に近く、背負う責任が大きすぎるでしょう。

ここに私が当ブログを運営する理由があります。

もし良かったらこのブログをSNSなどで拡散頂ければ嬉しいのですが(笑)

日本でも世界でもこの問題に気付き、それを変えようと言う動きが始まっています。

それが、反転授業であったり、アクティブラーニングであったり、ネットを利用した塾だったりするのでしょう。

しかし、日本の場合はまだまだ進みが遅いような気がしますが。

 

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