ある記事を見つけました。
記事は数学についての世界的な学力調査と、得意か不得意かの意識調査を国別に比較したもので、
日本は平均的な数学の学力が高いにも関わらず、不得意と感じている人が多いという結果になっているというものです。
理系の学力が高い生徒を育てること、理系教科を得意と考える(親近感を持つ)生徒を育てること――。国の科学力を強化するにはどちらも大事だが、日本は後者が明らかに弱い。
理系学力を鍛えても、それを活かして理系職を望む生徒が出てこない(とくに女子)。何とももったいないことだ。
過密カリキュラムを少し緩めること、入試では科学に対する意欲・態度の評価項目をもっと重視することなど、今進んでいる大学入試改革はその方向に動いている。現場の人員増員といった教育環境の整備と並行して、ぜひとも実現して欲しい。日本の生徒はもっと自信を持っていい。
私は、ここに「成績が上がらない」真の原因、本質が隠されていると思います。
結局、能力に個人差はあれ、中学から高校にかけては、
「勉強に取り組む気持ち」
「わからないことに出会った時の精神力」
が成績を大きく左右します。
興味がないこと、面白みがないことには、誰だって積極的に取り組めないし、記憶にも残りにくい。
逆に、学習したことから感動や達成感を感じると、活力がわき、学習意欲がわく。
当然と言えば当然だが、
「勉強」は、「苦行」のようにとらえがちだが決してそうではない。
上記の記事で、発展途上国での調査では、学力が低いにも関わらず、数学が得意と感じる人が多かったように
「勉強」できることは、本来、とても楽しく、そして幸せなことなのです。
決して苦行ではありません。
私の塾で手伝ってくれている国立大学医学部の学生がよく言っていました。
「勉強って、やり始めるまでは億劫なんだけど、やり始めると、けっこう楽しく夢中になる」
そう感じる心を育てること、
それが、小学校、中学校では、一番大切なことだと思います。
それは、数学に限ったことではないでしょう。
どうも、今の日本のシステムは、そのことを忘れてしまっているような気がしてなりません。