東大出身の両親、その子は東大クラスの難関大学へ進学する。

そう聞くと、だれもが、

「そうだろうな、遺伝子がいいのだから、行けて当然だよな」

と思います。

そのような、極端な例ではなくても

たくさんの子供と接してきた私は、経験上、

「遺伝」

というテーマはとても奥深く感じます。


実は、

経験上


生まれつき持っている能力で、子供たちの成績の大半は決まるのではないか。。。。


と感じることが、正直なところ、多々あります。


そこで、


そのような研究データはないかを探していたのですが、

東洋経済2015年10月24日号に載っています。

九州大学基幹教育院の山形伸二准教授によると、行動遺伝学の研究結果から


知能や学力の40~70%、性格の30~50%

が遺伝の影響を受ける


という結論を得ているようです。


週刊東洋経済 2015年 10/24号
2015-10-19




私だけなく、多くの人は、うすうす気付いていたでしょう。

しかし、実際、数字で示されると、

脱力感に似た、少し、無力感を感じました。



「誰もが努力次第で100点を取ることができる」

わけではなく、

しかも

「取れたとしてもそのために必要な努力の量は異なる」

それは、能力に遺伝の影響があるためだからです。





しかし、これは、あくまでも一つのデータです。


事態はそんなに単純ではありません。

遺伝は、ひとつの成績を決定する大きな要素であり、

それだけですべてが決まるわけではありません。


それは、私自身の経験からも確信があります。



記事には、こうも書いています。


「遺伝的革新」と呼ばれる現象の存在もわかっている。

ある年齢になって初めてスイッチがオンになる遺伝子がある

つまり、

早くから優秀だった子供が優秀であり続けるわけではないし、

最初は平凡に見えた子供が後から才能を発揮することもある。



この記述は、私の経験とも一致します。


学年が変わるにつれ、予想に反した成績の伸び方をする子供はよく見かけます。

また、もっと伸びるだろうなあと思っていた生徒が、頭打ちになるケースも少なからずあります。



そして、次のような興味深い記述もありました。




「知能や性格など複雑な特徴の個人差は、膨大な数の遺伝子の極めて小さな効果の積み重ねによって生じている」

一つの遺伝子の小さな効果さえも、環境次第で効果の表れ方が変わる場合のあることがわかっている。



私なりに言い換えると、環境によって、才能の発揮の仕方が変わってくるということです。

家庭環境や学校環境の影響も、大きく、遺伝の影響に関わってくるということではないでしょうか。


つまり、

子供の成績を考える上で、

「遺伝」

の影響は避けて通れない重要な要素です。

しかし、子供が持つ「遺伝的な能力」を最大限に発揮する環境を整備することはできます。


「遺伝の影響を考えて初めて、環境のあり方を適切に考えることができる」(山形氏)



すべてを遺伝のせいにすることは間違いだと思いますが、

「成績が上がらない」 ことを

「努力不足」

で片づけてしまうことだけはやめましょう。
























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