持って生まれた能力(遺伝)を考慮した国語、英語の勉強

英語と国語は似ているようで似ていない

テストで国語を得点するためには「読解力」がポイントになるのに対し、
英語では「語彙力」がポイントになる。

つまり、国語は、いくら漢字や文法をたくさん覚えたところで、テストの点数は上がらず、
英語は、単語と熟語さえたくさん覚えておけば点数が上がる傾向がある。

データ的にも私の経験でも国語の方が遺伝的影響を受けやすいのは間違いなさそうなので、
塾に投資を考える場合は、英語を中心に考えた方が良いかもしれません。
しかし、国語に関しても
算数数学と同様に期待はそこそこに、無理のない範囲で対策は継続したいところです。

それを踏まえて対策を考えてみましょう。

 

スポンサーリンク

国語の対策

小学国語

「読解力」は遺伝に大きく影響されるようですが、小、中のうちはまだ成長途中なので、後伸びしたり、突然正解率が上がり始める子供に出会うこともあります。
できる限り、興味がある分野で活字に触れる。そして、文章を書くことに時間を割くことは重要なようです。

ただ、
全国で独自の読解力テストを行っている「新井紀子」さんの
下記著書でも書かれていますが、

 

 

残念ながら
読解力を伸ばすための決まった方法はまだ発見されていないようです。

ただ、親や教師がそれに対して努力することは無駄ではないようです。
おそらく、ひとそれぞれ個々の適切な対処方法と、継続した努力は必要なのでしょう。

無理せず、期待せず、見放さず、工夫し続けましょう。


・日記をできるだけ丁寧に書き(学校の宿題などによく出るのでそれで構いない)、それを親が手直しする
・ラブレターなどを時間をかけて書かせる(小学校の内はスマホ普及率が低く手紙のやりとりがまだ可能、特に低学年)
・ゲームの攻略本、まんが、スマホや家電の説明書、なんでもいいから興味があることの情報を活字から読む
・何が、どこで、何を、どのうように、どうしたかを、丁寧に繰り返し説明させる。もしくは、伝言などを丁寧に紙に書く癖をつける

感情的にならず、一歩ずつ前進しましょう。

中学国語

このころからテスト形式の国語に慣れる必要があります。
子どもたちは大きく分けて、二つの傾向に分かれます。

タイプ①

大まかには文章の意味が理解できるのだけれども、紛らわしい選択問題によく間違い点数を落とすタイプ。(理屈をあまり考えない)

対策
細かい部分の読み込みができていないので時間をかけてじっくりと選択肢を検討する習慣をつける。
こうだから、この答えとはっきりした理由を考える、教える。

 

タイプ②

じっくり細かく読めるが、時間が足りず、または考えすぎて点数を落とすタイプ
(理屈を考えすぎる)


対策

心配無用、あとはたくさん問題を解く。作文の練習を忘れずに

いずれにしても即効性のある対策がないのが国語です。
文章を集中力を持って読む環境が必要ですが、
やはり、興味がある分野、興味を強く持つことから取り組むしかないのではないでしょうか。

 

高校国語

現代文は、もう本人任せにするしか方法はないかもしれません。
得意な人は、予備校講師(林修先生など)の講義を受けて、さらなる磨きをかけることができるでしょう。
苦手な人は、大学受験レベルの問題で飛躍的に点数を伸ばすことは難しいでしょう。

しかし、古文、漢文は、英語の勉強方法に近く、大きく伸びる可能性はあります。
現代文が苦手な人は、こちらからとりかかりましょう。

また、センターレベルの問題なら「テクニック」で点数が伸びる場合もあります。
例えば選択肢だけを読んである程度解答を絞り込む方法などがありますが、
割り切って、テクニックを極めても面白いでしょう。(もちろんそんなに簡単ではありませんが)

現代文を得意にしたい場合は、とにかく、意味がはっきりわかるようになるまで、繰り返し、時間をかけてでも集中して文章を読む練習をすることが一番の近道であり、唯一の国語力を向上させる手段です。主語、述語、言葉の係り結びを注意しながら繰り返し読む。そうすれば難しい文章でも意味がわかってくるはずです。あきらめない限り可能性はあります。

 

英語の対策

中学英語

どのような方法でも構いません。英語に触れることが、英語を伸ばす最善の方法です。

お勧めの教材などありませんが、学校の教科書、ワークだけでは物足りないでしょう。
本人が無理なく続けられる。そして語彙力が増える方法で、取り組み続けることが大切です。

また、英検に取り組むことはお勧めです。
なぜ英検がお勧めかというと?

段階を踏んで、何度も自分のタイミングで試験に挑戦しながら
英語力を上げていけるからです。

TOEICやTOEFLは、初心者も上級者も受ける問題は同じですが、
英検は、級に応じて問題が違います。
わけがわからなくてもとりあえず自分に適したレベルで英語に挑戦できます。

小学校での英語学習は、個人差が激しいため、中学校の勉強は個々に適していない場合も多く、その点でも英検に挑戦し続けていると、適度に負荷をかけることができます。(学校の学習もライティング能力において大切です)
中学と、高校英語のギャップも激しいため、中学時代に挑戦できる人はできる限り英語の語彙力を高めておきたいところです。

ちなみに 英検3級が一般的な中学英語のレベルと言われていますが、勉強すれば(必要な勉強量に個人差はあります)準2級までは中学校の間に無理なく取得できる人が多いでしょう。
ただ、なかなか取得できなくてもあきらめる必要はありません。

また、英検2級がセンター試験レベルと言われていますので、中学時点で2級以上が取得できる人はかなりの才能を持っているか、相当良い環境に置かれていた人でしょう。

英語の遺伝的な差は、言葉の定着度合いに現れます。

遺伝的に外国語に優れた人は、聞き取った言葉を頭で日本語に訳す前に理解できてしまったり、また、一度出会った言葉をすぐに覚え、使えるようになります。
逆に遺伝的に外国語が苦手な人は、考えすぎて言葉が出なかったり、並び替えの問題ではとんでもない語順を考えたりします。

ただ、上達の度合いには大きな差がありますが、英語は繰り返し練習することで克服しやすい教科で、
コミュニケーション能力に優れた人は上達も早い傾向にあります。
(おそれず言葉を発することができるから)

また、暗記が得意かそうでないかも大きく影響しそうです。

中学までの英語は、英語嫌いにならないよう気を付けながら、英語に触れる機会を多く持ちたいところです。

 

高校英語

タイプに分けて勉強方法を考えてみましょう。

タイプ①

細かいことは気にせず、雰囲気で問題を解いていくタイプ

対策
読む練習は続けながら、書く練習を優先したり、聞いてしゃべることを取り入れることで文法への意識をつけたいところです。
文系タイプの人に多い傾向がありますが、文法知識がしっかりしてこないと、大学受験は厳しい戦いになります。

タイプ②

文法問題が好きだが、長文が苦手、読むのに時間がかかるタイプ

対策
理系に多いこのタイプ。とにかく、長文でもはっきり日本語で訳せないと前に進みたくないので時間がかかる。要領が悪い。このタイプには長文の日本語訳を読ませてから英語を読むことを繰り返したり、英語字幕を見ながら映画を見たり、感性や感覚を覚える練習をしたいところ。
私自身はこのタイプで英語に苦しみましたが、好きな映画を英語字幕で繰り返し見たことは、間違いなく英語力上達に役立ちました。

 

タイプ③

英語が嫌いで苦手だが、数学、理科が好きで得意な人

対策
英語で、理科や数学の講義を聞いてみる。海外のドキュメンタリー番組などで興味があるものを見つける。
大学受験の英語は、論文を書いたり読んだりするための基礎知識が必要になります。
会話英語では高得点は望めません。また、ビジネス英語とも違います。
ネットが発達した時代で、自分の興味がある分野の英語プレゼンは必ず見つかります。
英語で情報を仕入れないと生き残れないという意識が必要。

参考 カーンアカデミー(小学校の算数から経済、化学まで無料の英語授業)
高校生には生の英語に触れて欲しいお勧めです。英語字幕付きの動画で登録しなくても簡単に見れます。スマホアプリもあります。

 

タイプ④

他の教科はどれも苦手で英語だけ少し良い、これをなんとか伸ばしたい人

対策
英会話学校へ通い、勇気を出して外国人講師と友達になる。
英語がネイティブではない外国人と英語でコミュニケーションをとる。
SNSで外国人の友達を作る
(完全な私の経験からの判断で、独断をお許しいただきたいが、アメリカやイギリス人をいきなり友達にするのは難しいというかハードルが高い。おそらくアジア人や英語が第2言語になる国の人と友達になって英語でコミュニケーションをとる方が、無理なく英語が上達すると思います)

まだまだ日本は英語がしゃべれるだけで評価が高く、職も得やすい部分があります。
英語の点数が少々悪くても、人とのコミュニケーションが得意な人で英語に興味がある人は、思い切って英語の世界に飛び込んで見ましょう。
それをきっかけに自分の世界を大きく変えた人たちをたくさん見ます。

やはり、人それぞれの状況で、最も適したやり方は変わってきそうです。

好き嫌い、興味があるないは人それぞれなので、

親はそれを敏感に感じ取り、先回りして環境を整えていくのが理想と言えるのではないでしょうか。

 

 

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう