目次
- 1 意志力(自己をコントロールする力)は筋肉と同じ心理学の世界では数々の実験により、意志力(自己コントロール力)には、それぞれ限界があり、使うと疲れ、その力がなくなり、休息をとると回復する、筋肉のような性質があることがわかっているようです。例えば、わかりやすい実験結果で言うと、 24時間禁煙した喫煙者は、アイスクリームをドカ食いする確率が高くなる 大好きなカクテルを我慢した人は、持久力のテストで体力が落ちている ダイエットをしている人は浮気をしやすくなる などなどたしかに、、、自分のことを振り返ってみると、確かに、我慢が続いた後は、そのストレスを解放するように欲望のままに行動してしまうことは、誰にでもあることでしょう。意志力を使い果たすと、人は誘惑に対して無抵抗な状態か、もしくはかなり弱い状態になってしまうらしいのです。ただ、自制心は、筋肉のように、繰り返し訓練することで、量を増やし、耐久力を上げることができます。詳しい内容は、下記記事の中で紹介しました。「子供自ら受験勉強する」ように育てることは可能か?そして、前回記事でも紹介したように、この「意志力(自己コントロール力)」は、子供たちの成績にも大きく影響します。親としては、なんとか、子どものこの意志力を育てたいところです。では、その方法を詳しく見ていきましょう。 まずは、意志力の無駄遣いを避け、育てることを決意しよう
- 2 自己コントロール力を鍛えることは難しくない
- 3 参考文献
意志力(自己をコントロールする力)は筋肉と同じ心理学の世界では数々の実験により、意志力(自己コントロール力)には、それぞれ限界があり、使うと疲れ、その力がなくなり、休息をとると回復する、筋肉のような性質があることがわかっているようです。
例えば、わかりやすい実験結果で言うと、
- 24時間禁煙した喫煙者は、アイスクリームをドカ食いする確率が高くなる
- 大好きなカクテルを我慢した人は、持久力のテストで体力が落ちている
- ダイエットをしている人は浮気をしやすくなる
などなど
たしかに、、、
自分のことを振り返ってみると、確かに、我慢が続いた後は、そのストレスを解放するように欲望のままに行動してしまうことは、誰にでもあることでしょう。
意志力を使い果たすと、人は誘惑に対して無抵抗な状態か、もしくはかなり弱い状態になってしまうらしいのです。
ただ、自制心は、筋肉のように、繰り返し訓練することで、量を増やし、耐久力を上げることができます。詳しい内容は、下記記事の中で紹介しました。
そして、前回記事でも紹介したように、この「意志力(自己コントロール力)」は、子供たちの成績にも大きく影響します。
親としては、なんとか、子どものこの意志力を育てたいところです。
では、その方法を詳しく見ていきましょう。
まずは、意志力の無駄遣いを避け、育てることを決意しよう
この意志力には、人それぞれ、限界の量がありあます。
塾で、子供たちといっしょに学習していると、学校で意志力を使って残りがない時、またはもともと意志力が少ない子供は、すぐにそわそわしだし、集中力を切らし、または、わからない問題を解くと、すぐに投げ出します。これでは、いくら勉強時間を確保しても、成績は上がりません。
ますは、今、持っている意志力を、適切に勉強にむけるための工夫をしましょう。
そのためには、体の調子を整えることは必要不可欠です。
- 適切な量と質の良い睡眠をとる
- 食べ物をバランスよく、朝、昼、晩、規則的に食べる
- 適度な運動をして、体力をつける
また、意志力を使い果たした部活動のあとや、激しく運動した後に勉強することはお勧めできません。ときどき、部活動で毎日練習ばかりで、勉強が作業になってしまっている子をみかけますが、そのような場合は、1週間の中に、何日かは勉強優先の日を作るか、練習前の早朝に勉強することが理想です。
上手くいかないからと自分や子供を責めてはダメ
上記に書いたことは当たり前のことですが、そう簡単に上手くいかない、できないと思っている人が大半でしょう。
実は、意志力の無駄遣いは意外なところにあります。
実は、
自分や子供に完璧を求めることがストレスになって、そのストレスが意志力を削ってしまいます。
心理学では、次のことがわかっています。
自分に厳しくしても意志力は強くならない
自己批判はつねにモチベーションの低下や自己コントロールの低下を招きます
このような実験があります。
自己批判がモチベーションを下げる?
カナダのオタワにあるカールトン大学で行われた実験を紹介しましょう。
この実験では、学生たちが勉強を先延ばしにする様子を学期の最初から終わりまで記録しました。
最初の試験では、多くの学生がぎりぎりまで試験勉強を始めませんでした。
しかし、すべての学生にそんな習慣がついてしまったわけではありません。
最初の試験で直前まで勉強しなかったことで自分を責めた学生たちは、自分を許した学生たちに比べて、その後の試験でもやはり勉強を先延ばしにする傾向が見られました。
最初の試験の準備に失敗したことで自分を責めた学生ほど、次の試験ではのんびりしてしまったのです!
科学者の見解は、「罪悪感を抱くよりも自分を許すほうが責任感が増し、失敗したのは自分のせいだったのだと認めやすくなります。そして、他人のアドバイスも受け入れやすくなり、自ら前進しやすくなります。」ということのようです。自分は何をやってもダメなどうしようもないやつだから失敗したんだ、などと思ったりすれば、自分のことをどんどん嫌いになるだけで、そのストレスに意志力を使い果たしてしまうらしいのです。要は、体調を整えて、意志力を育てよう、目的に向けて意志力を使えるようにしよう!と決意し、失敗したら、自分を責めるのではなく、挑戦しているだけ良いと自分を慰め、まあいい、少しずつ前進しようと思い直せば良いのです。
自己コントロール力を鍛えることは難しくない
ほんの些細なことでも、意志力を必要とすることを意識して続ければ意志力が上がります。
科学的な実験と、子どもの成績を上げるということを目的にその方法を考えてみましょう。
- 子供に「勉強しなさい」と言った回数を記録する
- ゲームをしたい、今からするぞ!という時に、10分間だけ我慢する10分ルールを作る。(我慢したらしても良い)
- 誘惑に負けがちな、ゲーム、漫画、テレビを視界から消す日(押し入れに入れる)を定期的に作る
- 親も子も誘惑に負けた時間数、もしくは項目を毎週ノートに記録する
- 10分間だけ、毎日、親子で英会話をする
- 10分間、毎日新聞を親子で読む
- 毎日、5分だけ、朝早く起きて、5分間瞑想を親子でする
- 汚い言葉を使い(一つだけ)をやめる
- 毎朝3回、「やればできる」と鏡に向かって言う
- リビングで、1日15分、親子一緒に勉強をする
などなど、
正直、とても些細なことだと思いますが、継続すること、習慣にすることは、とても難しいことではないでしょうか。しかし、この些細なことを継続することが、大きな意志力を育て、他のことを継続させることができる力を生み出していくのです。
よく、思い出してみてください。社会で成功しているアスリートや、ビジネスマンで、この意志力がない、ダラダラとした生活を送っている人はいるでしょうか? よく、テレビなどメディアのインタビューなどで、小さな努力の積み重ねが大事と言っている成功者を見たことはありませんか?
また、自分の体の筋肉を思い出してみてください。いきなり、大きな負荷をかけたトレーニングをすると、筋肉が壊れてしまいます。しかし、人それぞれの適切な負荷からスタートし、それを継続して、だんだん負荷を大きくしていけば、筋肉が付かない人はいません。
意志力(自己コントロール力)もそれと同じなのです。
もう一度言います。失敗してもいいのです。もう一度、思い直して、別のことでも良いので、また、挑戦すれば良いのです。自分を責める必要はありません。
まずは、自分も含めて、意志力を鍛える決意をし、子どもと楽しみながら、何か「一つ」継続することを決めて取り組んでみましょう。
参考文献
過去にも紹介しましたが、勉強にも役立つことが載っている本です。当記事は、一部下記著書より抜粋しています。
カナダのオタワにあるカールトン大学で行われた実験を紹介しましょう。
この実験では、学生たちが勉強を先延ばしにする様子を学期の最初から終わりまで記録しました。
最初の試験では、多くの学生がぎりぎりまで試験勉強を始めませんでした。
しかし、すべての学生にそんな習慣がついてしまったわけではありません。
最初の試験で直前まで勉強しなかったことで自分を責めた学生たちは、自分を許した学生たちに比べて、その後の試験でもやはり勉強を先延ばしにする傾向が見られました。
最初の試験の準備に失敗したことで自分を責めた学生ほど、次の試験ではのんびりしてしまったのです!