地頭(じあたま)の良さを分析しておくことは大切!?「レベル分け」
「地頭力」
「持って生まれた能力」
と聞くと
抵抗を持つ方も多いかもしれませんが、
自分のレベル、または自分の子供のレベルを把握していおくこと、
これは進路選択の上で、非常に大切なことです。
これを受け止めて、今後の対策をたてる。
子供たちの能力を最大限に発揮するためには、必要なことではないでしょうか?
まず、
子供たちのテスト結果や、学習能力から「地頭」の力を以下のレベルに分けます。
学校の成績とは別に
「地頭力」 もっと平たく言うと、「頭の良さ」を把握しておくことで、
子供たちに応じた、学習環境を整備することができ
最大限子供たちの可能性を伸ばすことができます。
では、まずそのレベル分けを紹介しましょう。
5段階にレベル分けして考えよう
レベル5
レベル5 難関大学や国立大医歯薬系など高偏差値を狙える可能性あり
レベル4
難関大学や医歯薬系は苦しいかもしれないが、国立大学の大部分、学部によっては早慶にも挑戦できる
レベル3
国立大学へは本人の性格力次第、MARCH、関関同立目標が妥当か 難関大学を狙わせることは避けるべき
レベル2
国立大学を目指すのは妥当ではなく、教科を絞って一般的な私立大学、もしくは専門学校を目指すことが妥当、よほどのモチベーションがあれば、ワンランク上の学校を目指すことが可能。AOや推薦入試をフル活用か
レベル1
大学を目指すよりまずは、自分の特技を伸ばすことに集中した方が将来のため。高校普通科は進学しないほうが妥当。商業高校や農業高校、工業高校、スポーツ中心の学校へ進学したほうが本人のため。人よりも優れた部分は必ずある。それを見つけて伸ばす道へ。
では、具体的判別方法を示していきます。
学校のテスト結果や勉強態度からレベル分けする
一般の公立中学校の場合、その学校の規模、地域に限らず、
中間テスト、期末テスト、実力テストの結果と、家での勉強態度、塾での学習態度との比較で地頭を測定することが可能です。
もちろん、個別指導が経験豊富な教師、または講師が数学や英語の問題を一緒に解くことで「地頭力」をより正確に見抜くことができるでしょう。
ここでは、子供たちの親が、テストの答案や学校の成績、本人の様子から「地頭力」を判断する目安を示しましょう。
レベル5
難関大学や国立大医歯薬系など高偏差値を狙える可能性あり
判断の目安(一般の公立中学の場合)
常にトップを狙える位置にいる。
塾に行かなくても、家庭学習をそんなにしなくても(1時間以内)、学習に十分ついていける。
その中でも数学が得意、好き、または苦手意識がない。
中間期末テストでは、各教科90点以上。実力テストでも平均は常に80点~90点以上。
一般の公立中学校に通う生徒でこのレベルにある生徒は、通常の成績では、各教科常に90点以上をとる力があり、中学校の勉強が易しすぎ、時間を持てあましています。
中高一貫校全盛の昨今では地域に差はありますが(遺伝的に地頭が良い生徒は中高一貫校へ進学する場合も多いため)、上位数%、100人程度の学校でこのレベルに該当する生徒は1人~5人程度ではないでしょうか。
塾に行く必要もなく、家庭学習もそこそこ 学校の授業をしっかりと聞いているだけで知識がついていきます。
また、好奇心も旺盛で、さまざまなことに興味があり、知識も豊富です。
このような生徒を持つ親が気を付けるべきことは、
①勉強を必要以上に強制して、勉強=面白くないこと と思わせない。興味があることにどんどん挑戦させる。
②能力を持て余して世の中をなめないように、上には上がいること。上に行くには努力が必要であることを知らせる。
③勉強以外で、何か熱中するものを持ち、それを努力してやり遂げる経験を持たせる
④塾に行かせる場合は、どんどん応用問題をとき、高校レベルの知識を早めに導入するほうが良い
レベル4
難関大学や医歯薬系は苦しいかもしれないが、国立大学の大部分、学部によっては早慶にも挑戦できる
判断の目安(一般の公立中学の場合)
トップまではいかないが、上位20パーセント以内に居続ける力がある。
塾に行かなくても、家庭学習をそんなにしなくても、学習に十分ついていける。
家庭学習をたくさんして、塾でしっかり勉強してこの順位を維持しているわけではない。
その中でも数学が得意、好き、または苦手意識がない。
苦手意識がある場合でも、理解できると数学を楽しく感じることがある。
中間期末テストでは、各教科90点以上とることが多く。実力テストでも平均は常に70点~90点。
ここでの注意点は、数学が嫌いだとレベル3の可能性があります。日本の現在のシステムの場合、数学のセンスが高校普通科でとても重要になります。中学レベルの学習で躓いているようでは高校ではかなり手こずります。
また、中学生では成長の個人差が成績に影響します。地頭力にも成長の個人差があります。
性別や、生まれ月の関係など一概には言えませんが、あと伸びしてレベル3がレベル4になったりレベル5まで伸びる子もいます。
あくまで現時点での目安と捉えましょう。
このような生徒を持つ親が気を付けるべきことは、
①勉強習慣を大切にしよう。苦手な教科から逃げない。コツコツすることを覚える。
②高い目標と、自尊心を育てる。
③テレビや本、マンガに触れ、勉強以外でも好奇心を育てる
④塾へ行かせる場合は、少しレベルが上の人がいるところに行き引っ張ってもらう
レベル3
国立大学へは本人の性格力次第、MARCH、関関同立目標が妥当か 難関大学を狙わせることは避けるべき
判断の目安(一般の公立中学の場合)
上位20パーセント以内に入れることもあるが、気を抜くと大きく点数や順位を落とすことがある。
中間、期末テストでは、中1の頃は点数がよかったが、数学に1次関数が出てくるころから点数が悪いことが多くなる。
もしくは、数学や理科の応用問題に苦手意識を持っている場合が多い。
また、塾や家庭教師に教わり、一生懸命勉強するが上位に食い込むような成績がなかなかとれない、または成績が安定しない。
ただ、塾に通わず、家でほとんど勉強しないで、学校の真ん中以上の成績を維持している場合は、あと伸びする子も多い。
親としては、もうちょっと頑張ればワンランク上の高校を狙えると思っていることが多く、
必要以上に勉強させてようと必死になってしまう傾向がある。
しかし、このレベルの子供たちは、少し高校のランクが落ちても基礎を重点的に学習してもらえる高校を選ぶ方が本人のために良いことが多い。
このような生徒を持つ親が気を付けるべきことは、
①必ず高得点がとれる、得意で好きな教科(5教科のうち)を一つ作り、それを極めると良い効果が得られる
②成績が上がらなことを本人の努力不足のせいだと決めつけはいけない。
③頑張って勉強しても成績がとれないとき、決して「もっと勉強しろ」とは言わない。
④塾へ行かせる場合は、できなくても自信を持たせてくれるところへ
レベル2
国立大学を目指すのは妥当ではなく、教科を絞って一般的な私立大学、もしくは専門学校を目指すことが妥当、よほどのモチベーションがあれば、ワンランク上の学校を目指すことが可能。AOや推薦入試をフル活用か
判断の目安(一般の公立中学の場合)
個別指導塾や家庭教師をつけて勉強しても、成績が伸びていかないのが特徴です。
学校での成績は、得意教科でも平均を少し超える程度。
通常は、平均点をなかなかとることができません。中間期末テストでは、無理矢理勉強したときに良い点数をとることがあっても、
実力テストになると、勉強しても高得点がなかなかとれません。
中学2後半くらいから、難しくなってきたテストでは30点台やそれを以下をとってしまいます。
このような生徒を持つ親が気を付けるべきことは、
①点数が悪いことを「努力不足」だと叱らない、自尊心を傷つけない。
②成績が悪いことを学校や塾のせいにしない。
③勉強以外で人に負けない何かを持つ、そしてそれを継続させる。
④塾へ行かせる場合は、結果より内容を重視する。
レベル1
大学を目指すよりまずは、自分の特技を伸ばすことに集中した方が将来のため。高校普通科は進学しないほうが妥当。商業高校や農業高校、工業高校、スポーツ中心の学校へ進学したほうが本人のため。人よりも優れた部分は必ずある。それを見つけて伸ばす道へ。
判断の目安(一般の公立中学の場合)
テストの順位は、常に下位20%にいます。各教科、なかなか平均点を超えることができません。
中1の最初、正負の計算や、簡単なときの英語で躓き、そこから成績が伸ばせません。
小学校のときから良い点数(80点以上)がなかなかとれません。
このような生徒を持つ親が気を付けるべきことは、
①ひとつでも得意な教科があればそれをできる限り伸ばす。
②人より優れた部分を見つけてそれを磨く
③スポーツや芸術での高校入試を早くから考慮に入れる。
④塾へ行かせる場合は、基礎知識の反復練習を中心に行う。
最後に
ここまで
レベルを5段階に分ける簡単な方法を紹介してきました。
このレベルは、高校に進学してもまったく変わらないというものではありません。
レベルの上がり下がりは私の経験上でもよくあることです。
しかし、レベルを一段階上げることを目標に学習環境を整備することはとても良いことなのですが、
自分のレベルとかけ離れたところを目標にすると、本人もストレスが溜まり、周囲にもストレスが溜まり、
悪循環に陥ることがよくあります。
また、レベルが高いにも関わらず、自分で自分を過小評価している子供や親もいます。
あくまでも、持って生まれた能力やセンスは、大きく変わらないことを前提に、その中で可能性を最大限に伸ばし続ける。
そのことで、奇跡だって起こせます。
試行錯誤、切磋琢磨し、たくさんの愛情を注ぎながら子供たちを育てるしかありません。
そのヒントにこのブログがなれば幸いです。