なぜ、子供の成績に悩むのか?とても成績優秀な子を持つ親でさえ、もっと上をと願っているのが親心です。その気持ちがないほうがおかしいのですが、その気持ちばかりが先行するといいことはあまりありません。
私が、十年来、子供たちとその親を見てきて思うのですが、「子供の成績が。。。。。」「家でまったく勉強しようとしない。。。。」と悩む親に限って共通することがあります。
それは、自分の子供の能力を的確に分析できていないということです。
どのように分析ができていないかとういうと、本人がどの部分で能力が足りないのか?どのような性格が原因で勉強しないのか?なぜやる気がないのか?学校の授業のどの部分が理解できていないのか?何に興味が深くてどの部分が人より優れているのか?
もちろん、中学、高校になると子供の勉強に親が付いていけなくなり、その分析も難しくなるかもしれません。しかし、中学2年生くらいまでは、親が手間をかけ、テスト結果などを慎重に分析すれば十分に子供の状態を分析することができます。
分析して、そして、このくらいのレベルまでの問題は解けるようになるだろう。そして、それにはどのような勉強が必要で、どのくらい時間がかかるかまでを考えます。
そうすれば、子供の適した進路や向き不向きがわかり、親としての希望に届くのか届かないのか自然とわかり、悩む必要などなくなるはずです。
子供の成績に悩んでいる親は、なぜ子供が勉強に本気で取り組めないのか?そして、持って生まれた能力をわかってなく、なんとなくわかっていてもそれを受け止めることができていなかったりします。
ただ単純に「勉強させれば成績が上がる、学力が上がる」と思いこんでいます。
悩みをなくすためには、まず、その親の考え方を治さなければなりません。
子供の分析、それは塾や学校の仕事だと思う親
塾講師は、当然、簡単に、数回の授業で親よりも子供の能力を正確に分析できるでしょう。
有能で、経験がある講師ほど、正確に分析し、将来の成績までかなりの確度で予想できてしまいます。
しかし、残念ながら、その本音の分析を親は知ることはできません。
当たり前です。
心ある人は、「あなたの子供は、この問題解けるようにはなりません」とは言えません。点数が悪けば、もっと勉強しなさいとしか言えないのです。塾の先生はお金を頂いている大切なお客さんを、そして学校の先生は、平等に接することを要求される職業上、「あなたの子供は頭悪いです」みたいなことを言えるはずもありません。
親である自分だからこそ、子供の欠点も正面から受け止め、学校や塾の先生が言いにくいことも含めて分析できるのです。
それをしないと、ずっと子供の成績に満足できないことでしょう。
結局、悩みの原因は過剰な期待と幻想
また、分析してなくても悩みなどない親もいます。
諦めているわけではありません。全ての結果を受け止めているのです。だからと言って放任しているわけでもありません。可能な限り、自分が信じた塾に通わせたり、勉強しなさいと怒ることもあります。そして、子供の成績が良いから悩みがないというわけでもありません。90点とっても、なぜ100点じゃないのと怒る親はたくさんいます。逆に50点でも子供を暖かく見守っている家庭もあります。
もちろん、どちらが正解という問題ではありませんが、子供の成績に悩むことは、あまり良い状態とは言えません。家庭は子供にとっても、大人にとっても休息の場で居心地の良い場所である必要があるからです。
子供の成績に悩んでいると自覚のある方はもう一度考えてみましょう。
自分自身で子供の能力を分析し、それを受け止め、長所を伸ばす進路を選択肢として考えてみましょう。長所がないと思う方は、きっと子供に求めすぎているような気がします。
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